人生の愉しみ方① 薪ストーブと「ありがたさ」

WATANABE FARMのワタナベです。

僕の「人生の愉しみ方」のひとつに、薪ストーブがあります。
今の時代、スイッチひとつで暖房も冷房も効く便利な世の中ですが、あえて手間のかかる薪ストーブを選んでいます。なぜか? そこには「ありがたさ」の本質が隠れているからです。

原木から始まる冬の準備

1月、5トンの原木を注文します。
4月になると、2メートル弱の原木がどん、と届く。1トンでおよそ8本前後、つまり5トンだと約40本の大木です。

まずはチェーンソーを使って、2メートルの原木を5等分に切ります。
これで40本の原木はおよそ200玉に。さらに、その玉を斧で割ると、1玉から5本の薪ができあがります。最終的に1000本近い薪が積み上がるのです。

この作業を1か月半ほどかけて進め、10月までしっかり乾かします。そして10月から翌年4月までの約半年間、その薪が我が家の暖を支えてくれるのです。

便利さより「ありがたさ」

正直、体力も時間もかかります。機械で暖房を入れれば一瞬で済むことを、あえて汗を流して準備する。
それでも薪ストーブを選ぶのは、炎のあたたかさがまるで違うから。芯からじんわり温まる、という感覚は、他の暖房にはないものです。

そして何より、自分で手をかけて得たものには「ありがたみ」があります。
「ありがたい」とは「有難い」。すなわち「難が有る」からこそ、心から感謝できるのです。

薪を割る手間、積む労力、乾かす時間。すべてを経たうえで焚かれる炎は、ただの暖房を超えた価値をもたらしてくれます。

人生を愉しむということ

効率や便利さばかりが優先される時代に、あえて手間をかける。そこにこそ、人生の愉しみ方があるのではないでしょうか。
薪ストーブは、そんなことを毎年の冬に教えてくれる存在です。

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